人に物事を教えるというのは、つくづく難しいと思う。「教えてあげる」というような少し上から目線な立場よりも、「一緒に考える」という立場の方がいいのかもしれない。
僕は家庭教師として、小学2年生と小学5年生を教えているが、その時間を通して僕が学ばせてもらう事も多くある。
「なんで?」
「どうやって?」
「〜すると、どうなるの?」
素朴な疑問を彼らは投げかけてくる。
「なんで人間は他の生き物よりすごいの?」
「どうやって電気って流れるの?」
「ブラックホールに入るとどうなるの?」
大人になるにつれて、当たり前の疑問を抱かなくなっていく。
そういうものだと無意識に思ってしまう。
「確かに、なんでだろう。」
彼らの質問に度肝を抜かれることがよくある。
そんなとき、僕はいつも一緒に調べるようにしている。
そして、調べた内容を噛み砕いて説明する。
もし、その場で理解できない内容なら、後日調べてみるからと、数日待ってもらう。
また噛み砕ききれないほど難しい説明しか出来ないこともある。高校レベルや大学レベルの内容が中心になる時だ。その時は、そのまま伝える。
彼らが将来、同じ疑問を持って自分で調べた時に、「なんか聞いたことあるな」となってくれればいいと思う。
そんなことを繰り返す度に、僕の学びにもなる。
単に知識が増えるだけでなく、伝え方も考えるので、頭をとても使う。
1度伝えて、向こうが分からないようなら、違う角度を考える。違う例えを出してみる。理解が追いついていないだけかもしれないから、少し待ってみることもある。
家庭教師として働いて、親御さんに感謝されるが、僕が学ばせてもらうものも多く、とても感謝している。
人に教えるというのは、難しいけど楽しい。
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