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執筆者の写真王様企画

脳内劇場

お久しぶりです。劇団員の的場です。


先日、美術館へ行ってきました。

「ウィリアム・モリス 原風景でたどるデザインの軌跡」の特別展です。


華やかで美しく、気品ある作品をゆっくり見て、目でも肥やそうかな〜とふらっと立ち寄ったのですが、思い描いてたのんびりな時間にはなりませんでした。


今日は、美術館を歩きながら思い描き作り出した、私の脳内だけで上映された物語についてお話します。



芸術家、詩人、作家などで知られるウィリアム・モリスですが、彼は一体どんな人生を辿ってきたのか。彼が過ごした場所の原風景の写真、そして作品を通して彼の生涯を辿ろう、というのがこの展示会の趣旨でした。


年代別に飾られた作品の横には、その作品を描いた場所の写真と、彼の私生活の記録が同時に展示されていました。



ウィリアム・モリスが共に過ごした人と時間と場所を感じながら作品を観て、

こういう展示方法で観るのは初めてだな〜面白いな〜と思いつつ順番に見ていたのですが


「師匠ロセッティと、妻のジェイソンの関係に傷心。」


という文字が目に飛び込んできて

釘付けになりました。


読んでみると、

モリスの師匠であるロセッティは、自分の妻のジェイソンの事を愛していた。そして3人は共同生活を送っていた。らしいのです。


ドラマの予感を感じ取ったこの瞬間、頭のスイッチが切り替わりました。


なにそれめちゃくちゃ面白いやん、と思った私は美術館の入り口まで引き返し、作品と紹介パネルを齧り付いて観返しはじめました。


脳内劇場の始まりです。


場面設定の写真はあります。登場人物も。そして彼らが作り出した作品もあります。


そして、面白いことに

映画のように見ようと決めた瞬間から作品が何倍も美しく面白いものになりました。


前の作品と比べて色味鮮やかなのは、妻と結婚して心境が変わったからでは?

と感じたら、妻と仲良さげな主人公がデザインしている映像が脳内で動き出します。


師匠と妻の関係に落ち込んでいるという記述を見れば、そのシーンが流れだします。


そして作品をみて、自分なりにその作品を解釈します。


そして、次に進む。


この調子でどんどん観て行きました。




映画一本観た気分です。

実際に私の脳内で映画っぽくしたんですが。


「綺麗で繊細で癒されるなぁ」という感想に「ウィリアム・モリスの人生、凄かった。」という感想が追加されました。




美術館って、基本私語禁止なので、観て回ってる人達が何を考えてるのか全くわかりません。


「このデザイン、私の絵にも使おう〜」

「この年代、他の画家は何描いてたっけ?」

「美術館で作品を観てる自分かっこいい」

「この蔦は何を表してるんだろう?」


多分もっとまともな事考えてる人もいると思います。少し気になってきましたが、とにかく


私の場合、美術館で作品を観てまわりながら、

脳内で映画を上映しています。



この展示会、もう終わっちゃうのでお勧めできないのが残念です。


また機会があれば、彼の作品素晴らしいので観てみてください。


※このブログ内には一部、私の偏った妄想が書かれていますが、あくまで私独自の戯言です。

ご容赦ください。

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