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執筆者の写真王様企画

大人の鼻血

鼻血とかけまして

家出する少年少女と解きます

そのこころは

とめても とめても 出てしまいます



みなさんこんばんは。テトリスです。




つい1週間前の話になりますが、私27歳男性は、3日連続で鼻血に踊り狂わされる出来事がありました。


この歳で鼻血が出るとなると、何か身体に異変が起きているんじゃないか。

重大なサインなんじゃないかって思いますよねきっと。





例に漏れなく私も思いました。




●1日目(木曜日)

現場から戻り社内で手洗いうがいをしていると


ポトポトポトポトポト…


“は、鼻、鼻血だあ!いつ以来この、の、喉が鉄の味、うううっ”

とプチパニック。


上部をつまんで俯き止血を試みるも全く止まる気配はなく、そばを通りかかった同僚に助けを求めて箱ティッシュを持ってきてもらいました。


出血から15分。

ようやく止まった模様で、念のため該当の右鼻にティッシュを詰めてしばらく過ごしました。


この日の出血のタイミングはまだよかったんです。




●2日目(金曜日)

自粛在宅推奨の広がる世間のムードで仕事量も少し落ち着きを見せており、年度末にもかかわらず定時退社で帰りの電車に乗りました。


プシュー、扉が閉まります。

電車が走りだします。


同時になぜか私の喉に昨日と同じ鉄味の液体が流れました。


“嘘や、今?おいこれ、え?どうやって止めよ、止まれ止まれぇぇ”

念じつつマスクの上から鼻の上部をつまみ、周囲には自然に見せるべく口元も掌で覆います。


そしてそこで気づきます。あ、自分は今マスクをしているんだと。


偶然にも前の座席には可愛らしい幼稚園児がお母さんとお喋りしているではないですか。


今ここで鼻の穴から血が出ると白いマスクはたちまち真っ赤になります。


この人吐血してるぞってなりかねない。

この子にトラウマを植え付けかねない。


必死になってマスクを覆い念じます。


もう片方の手で後ろのポケットからハンカチを取り出し厳重体制を敷きます。


勿論、血は止まりません。止まらないけど周りにはばれていません(たぶん)。


やっとの思いで次の駅に到着。すぐさまトイレへ。運よく空いていた個室に駆け込み止血作業。


はずしたマスクは鮮やかな赤色に染められていました。マスクに血がついているということはその下の顔にもついちゃってるわけです。


手にも顔にも乾いた血。個室から出て洗面台の前で自らの顔を見たらもう罪人でしかなく。


何も悪いことはしていませんが見た目が疑われかねないので、ドがつくほど入念に洗いました。


隣で手を洗い、髪の毛を整える紳士に4度見されました。

あの日ほど一駅の長さを感じた日は生きてきた中で初めてでした。




●3日目(土曜日)

この日も乗り物の中が事件現場でした。


駅前でタクシーを拾い運転手さんに目的地を告げます。

ブゥーン、走り出します。


最初のメーター料金が動くことも待たず、イラチな彼は喉に侵入してきました。


“嘘やぁ。もうやめてやぁ。乗り物は一番状況が悪いっちゅうに、ホンマにこれ”


ここでみなさんタクシーの車内を思い出してみてください。


そうなんですよ、白いレースでシートが覆われいるわけですよ!血を漏らしたらゲームオーバーのステージなんですよ!


レースを汚すわけにはいきません。頑張って止血に臨みます。


目的地は我が家。あと5分弱…。

こんなこともあろうかと、今日はポケットティッシュとハンカチ3枚を持参してある。


耐えろ、耐えてくれよぉ。

運ちゃんはまだ気付いてない。


「づぎの、すぅいんごう、右っへ」

喉に液体がたまり鼻をつまんで覆っているので思っているように声も出ませんが、伝わったみたいです。


「あどコイぬぱぁぎんぐの、まえで、おどしでくだだい」

ブレーキをかけて金額を私に伝えながら振り返る運転手さんは驚いた表情をしています。

そして、強く強く通院を推奨してきました。





といった経緯がありまして、


同じ土曜日に帰宅して止血した後、すぐさま耳鼻科へ。


結果として何か大きな病が隠れているとかではありませんでした。

ふう一安心。


鼻炎もちの花粉症もちなので、この時期よく鼻をかんだり強くこすったりするのですが、それが原因でしょうと。


本来、両鼻の衝立にあたる鼻中隔あたりに毛細血管が集中しているそうですが、今回の鼻血騒動についての震源地は入口入って逆方向のヒダ部分ですと説明されました。


電気凝固の処置がとられて薬を処方されて一件落着。


それから今日まで鼻血は出ていないので

安心感も日に日に増しています。


安心って大事ですね(深い)

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